韓国最大手検索エンジンNAVERも、OpenAIの「ChatGPT」に対応する「SearchGPT」を上半期内にベータ版としてリリースすることを発表しました。
各国で相次がれるChat GPT×検索エンジン競争。韓国での最新AI動向をまとめていきます。
韓国でのNAVERの強み
韓国の「NAVER」は、韓国内では大手検索ポータルサイトとして知られています。NAVERは、検索だけでなく、ニュース、ウェブトゥーン、映画、音楽、動画などのコンテンツも提供しています。
日本で検索といえば「Google」ですが、韓国では「NAVER」を使う人がほとんどです。NAVERアプリ利用者数は2022年8月時点で4,000万人を超え。韓国の人口は約5,000万人ですから、人口の8割が利用しているサービスです。
韓国語モデルとして最大の言語モデルを持つNAVER
このためNAVERは、韓国語の検索エンジンとして最大のデータを持っています。
生成AIの韓国語モデルとしては国内初、最大の言語モデルを保有しているといえ、これはNAVERにとって強みになるでしょう。
NAVERの対話型AIが出れば韓国旅行や韓国語の勉強に役立つ!
Chat GPTに対応したサービスはNAVERのポータルサイトとは別サービスとして上半期にリリース予定。(ソウル経済)
NAVERの代表はソウル経済のインタビューで「利用者データとNSAVER技術を融合させ、既存生成AIの短所である信頼性不足、英語から韓国語への翻訳精度の問題を解決する」生成AIの短所を解決することを目標にし、また、「地下鉄料金を尋ねる質問のように要約された回答が必要な場合には信頼度の高い出所を共に提供し、ノートパソコン購入時の質問のようにアドバイスが必要な場合にも回答の品質向上を内部的に実験中」と話しています。
日本人ユーザーとしては、韓国語特化の対話型AIが出れば、韓国語の勉強はもちろん、「どの電車に乗ればいいか?」「現在セール中のブランドはどこか?」など韓国旅行にも活用できそうです。
ChatGPTとは?改めておさらい
ChatGPTは米新興OpenAIが公開した自然な文章を生成する人工知能(AI)。2022年の公開以降、質問に答えて自然な言葉で文章を生成できることで注目されています。
https://www.nikkei.com/theme/?dw=23012401
Chat GPTは、大量のテキストデータを学習しており、人間に近い文章を生成することができます。Chat GPTのようなAIを「generate AI」または「生成AI」といい、この「生成AI」はテキスト、イメージ、オーディオなどデータを学習した後、これを基盤に従来のデータになかった新しい結果を作り出す次世代AIです。
対話型の生成AIは、検索サイトの代わりになるかもしれない
生成AIの中でも「ChatGPT」のような対話型のAIはNAVERやGoogleなどの検索ポータルサイトに多大な影響を与えると言われています。
検索サイトの場合、キーワードを検索して、いくつもの検索結果の中から自分が求めている情報をユーザーが探し出さなければなりません。
しかし、「ChatGPT」はユーザーの質問に対して直接答えてくれます。